Critical Path

限界工程

『魔法のコトバ』 P2

“2014-06-23 15:05:12
【重大なお知らせ】

ファンの皆様へ

いつもTokyo Cheer② Partyを応援して頂き、本当にありがとうございます。
本日は皆様に大変残念な御報告が御座います。

Tokyo Cheer② Party 3期生 山田真帆を2014年6月20日付けで、オフィスジュニア及びTokyo Cheer② Partyの所属から解雇致しました。”



「初めて会ってから結構長いよね、真帆とぎゃおすくん。」
「まだ1年ちょっとだよ。」
「えーそうだっけ…ねぇねぇ♪」
「なに?」
「真帆ね、本当は留奈さんのことが好きって知ってるけど、それでも真帆のこと好きって言ってくれて、嬉しいんだよ?真帆はぎゃおすくんのこと好き!」



彼女が僕によく言っていたことがある。
1年半にも満たないほんの短い期間でしかなかったのに「長い間続けて来てくれてありがとう。」と。
笑いながらそう語る時の彼女の目はどこか寂しげで、アイドルを続けても満たされない心の奥の何かが秘められていたのかもしれない。

真帆ちゃんに対して怒りや憎しみの感情は無い。ただ大きな喪失感だけが残った。
裏切られたとは思わない。僕と彼女が過ごした60秒間の繰り返しはたしかにそこにあって、きっとその瞬間、僕達の気持ちは嘘じゃなかったと疑わないから。


アイドルの卒業ラッシュが続いている。好きなアイドルがお別れもなしに去っていってしまうのは本当に寂しいし、自分の無力感に絶望しそうになる。
「卒業おめでとう。」
好きなアイドルが辞めてしまうのに自分に嘘をついてまで格好つけて「おめでとう」なんて言う輩は臆病者だとさえ思っていた。
でも、最近やっと意味がわかった。それは
「卒業(するまでアイドルをやり遂げることができて)おめでとう。」
という意味なんだと。



今、僕が願うのはたった一つ。
「須永留奈ちゃんだけは絶対に最後までアイドルであり続けさせる。」
何が出来るわけでもないし、何が起きるかもわからない。
ただそれでも願い続けることしかできない。。。
留奈ちゃんこそが、最後の一秒まで名前を叫び続けていたいと思える最後のアイドルだから。




大好きだった真帆ちゃんへ、さようなら。
今までありがとう。ごめんなさい。