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Critical Path

限界工程

敗因と

僕が初めて Tokyo cheer② party のリリースイベントツアーに参加したのは、『RISE』ツアーの時だった。当時僕の心は別のところにあったし、ライブが楽しければ、この奇天烈なアイドルのオリコンの順位が何位だろうとハッキリ言ってどうでもよかった。

迎えたオリコンチャート発表当日。チアチアは目標としていた10位以内・・・に惜しくも届かず、11位だった。しかし、メンバーが悔しさを押し殺して涙をこらえ唇を噛みしめながら力強く前を見据え発言をしている姿は、たかが…と思っていた順位にこんなに真剣に向き合っている女の子たちがいることを知って強く印象づけられた。

それから半年後、チアチアはメジャーデビューを決定させ、井上Pの掲げた「春夏秋冬」のスローガンの下、3枚のシングルをリリースした。


燃える夏、チアチアファミリーの一番暑い夏。
メジャーデビューシングル『ガムシャラスピリッツ』オリコン初登場8位。

実りの秋、笑顔の収穫祭。
2ndシングル『いいじゃん!』オリコン初登場8位。

冬が終わり、出会いの春。彼女たちは止まらない。
3rdシングル『進め!フレッシュマン』オリコン初登場なんと6位。


いつしか僕はいつも彼女たちの隣を走っていた。『RISE』のイントロ
で左胸に拳を当てて自分の居場所を実感することがすっかり心地よくなっていた。

集客が少なかったり、ガッカリするようなライブだったり、握手会で思うように心が通じなかったり、辛い思いをしたことも何度もあった。
それでも青年館コンサートの成功、オリコン3作連続TOP10。
たとえそれが「大量購入の結果」と揶揄されようが、嘲笑され続けてきたチアチアと僕にとって数字という可視化された結果は少なくない自信に繋がっていたと思う。



そして、今回メジャー4thシングル『MD』




オリコン初登場・・・26位。




CDの売り上げで勝ち負けを決めることはナンセンスであることを前置きしたうえであえて言うが、 惨 敗 である。



今まで見ていたのは夢だったのか?
もう、魔法は解けてしまったのか?

着々と歩みを進めてきた(はずの)チアチアの突然の大崩れ。
リリースイベント日数の減少、単価の上昇といった直接的な原因もわかっているけれど、ツアーを通じてメンバーが揃わず最後までまとまりきれなかったこと。主力メンバーが欠けたライブの質…失望やショックは大きかった。



そんな中、僕はツアー後初の渋谷定期公演に今日行ってきた。26位・売上半減という事実。素直にライブを楽しめるだろうか…?
しかし、意外にもその結果に対してメンバーの悲愴感は無かった。それどころか、メンバー各々が今回のツアーを糧に今後の課題を自発的に見つけ、早くも次へ目を向ける前向きささえ感じられた。

「数字だけが全てでは無い。自分たちのやってきたことは間違っていない。4枚もCDを出していれば驕って自分たちを見失ってしまうグループだってあるかもしれない。でも今回このタイミングで、私たちは足りない部分を見つけることが出来た。無駄なツアーでは無かったと思う。」
あの夏の日号泣していたツインテールの少女は、涙を見せることなく前を向いていた。そこには決して敗北という文字は無かった。


チアチアは強くなっていた。
自分が思っている以上に。
メンバーは数字に囚われない自信を手に入れていた。


今日もあの暑苦しくてお世辞にも格好いいとは言えないイントロが流れる。

メンバーが力強く左胸を叩き、僕も呼応する。
何百回も繰り返してきた。何度も躓きながら僕たちは、また上っていく。
「この先も、君と一緒。」



Cheer② will "RISE" again.