Critical Path

限界工程

また会えた感情抱き締め 心を放つ

仕事を辞めてから街中で周りを俯瞰すると改めて思うことがある。
自分ひとりがいなくなっても社会は何も変わらず、今日も回っている事。
明日突然死んでもきっと何事も無く進み続ける死後の世界を見ているような感覚。

当たり前だけど、ヲタクが1人いなくなってもこんな風にアイドル現場は何も変わらずに回り続けるだろう。

変わらないものなんて、無い。
変わっていくものを受け入れるか受け入れないか だと思う。

梅雨空の切れ間にそんなことばかり考えていた。

2017.06.28

アイドルを6年間やってきた私の今の夢は

『普通の女の子になりたい』でした。
私、レディキス卒業します。|READY TO KISS 野田仁美オフィシャルブログ「ひとみんぶろぐ」Powered by Ameba

夢…将来実現させたいと思っている事柄、現実からはなれた空想や楽しい考え。
夢を目指す過程で、現実がそれを上回り逆説的に現実が夢になってしまった彼女の失望はどれほどだったのだろう。
ひと月の間、悶々とそんなことを考えているうちに、野田仁美卒業の日はやってきた。

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ライブは現体制ラストであることを忘れさせるほど、いつも通りのレディキスだった。
必要以上に気負って空回りしているような感じも無く、程良い熱量でステージをこなしていた。野田仁美ヲタの気の入り方も凄まじくソロパート毎に雪崩のように前方に流れ込んでいく様は痛快だった。

順調に進み本編ラストの「名も無き花」千葉の涙声でようやく実感が湧いてきた。
そして、アンコール“さきひと”最後の「一期一友」
アウトロの追いかけっこでの本当に幸せな表情の2人が印象的だった。

終盤でのメンバーと野田仁美の人柄がよく表れた温和なコメントのやりとり。
盟友である千葉とのそれは格別で、きっと天国でもこの2人は同じグループでアイドルをするんだろうな…なんて考えてた。
卒業ムービーの余韻に浸る間も無く、次の展開が発表され、新メンバー3人とメジャーデビュー決定の文字がモニターに躍っていた。

充実のライブが終わり、一気に疲労感…と同時に漠然とした不安に襲われた。
5人のREADY TO KISSは本当にいいグループだった。
レディキスはここがピークだったんじゃないか。
これからどうなるんだろう?楽しんでいけるのか?

ステージ上では決して涙を見せなかったさやなちゃんの心中は一体…。

卒業、そして新体制へ

ameblo.jp

自分を含めおそらく多くのヲタが抱いていた疑念を爽快に吹き飛ばす会心のブログ。
賢しらな計算は無いであろう本当の本音を書くことでここまで人の心を惹きつける
彼女のカリスマ性にはただ驚嘆させられる。

強い決意に動かされ、新しい始まりへの想いは高まった。

2017.07.05

以前、レディキスについてこんな風に言ったことがある。

5人のレディキスの強みは圧倒的な個の力だった。破天荒ではあるが、サッカーで言うところの10番タイプのスター達が予定調和に囚われない即興で違いを作り出し熱狂を生み出す。
しかし、その個人能力に依存しすぎる故に各個人のコンディションの良し悪しが目に見えてライブの出来に直結する嫌いがあった。もっともこればかりは満足にレッスン等のバックアップも得られず、ひたすら対バンをこなすことでそのスキルを高めてきた背景もあると思うので彼女たちを責めることは出来ないが。


一転して、この日のライブ。積極的に新メンバーを活かすMC、煽りの分担。
メンバーからまた新しいものを作っていこうという姿勢が見えた。

新体制で改めて注目したい曲は「秒シミュレーション」
冒頭の野田パートを全員で継承した事。
清川麗奈の歌唱力の上達に伴い、一躍この曲が再評価、そして新たなアンセムとしての地位を確立しはじめていることも新時代の幕開けとして象徴的だ。

初披露されたメジャーデビュー曲も今までに無いポップさがあった。
レディキスといえばロックサウンドの印象が強いけれど、これもまた新鮮で悪くないと思えた。
表題にグループ名を持ってきて勝負を賭けていることを感じさせる。

新メンバーの3人。
旧体制のスタープレーヤー寄りの天羽希純、前グループからバイプレーヤーとして貢献が光っていた佐々木美帆、愛嬌のあるビジュアルとキャラクターで調和という言葉が良く似合う牧野広実。
野田仁美という巨星は去ってしまったけれど、新たな個性を持つメンバーの加入、大手レコード会社のバックアップによる体制の改善、グループとしての安定感は増していくだろうと楽観視することは難しくない。組織ガチガチになって、個人の良さを殺す結果だけは避けてほしいけど、彼女たちの強すぎる個性なら埋もれることもないだろう。

この日見せた未来型のREADY TO KISSは彼女たちが目指す「レディキス史上最高のレディキス」に向けて歩を進め始めたと確信に至らせるには充分だった。
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It advances to the shinning future you and my one step.
輝かしい未来へ前進し始めた彼女たち。
奇遇だが、READY TO KISSメンバーの半数は夏生まれだ。
この夏、どんな熱狂を僕たちに届けてくれるのだろうか。楽しみが尽きることは無い。



太陽にkissをする最高に熱い熱い夏はもうすぐだ。